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​研究会報告

第38回 岩手MRI研究会 報告

  第38回岩手MRI研究会は Zoomによるオンライン開催で行なわれ、最終的に200名以上の方に申し込みいただき180名以上の方にご参加いただきました。  

 今回は、「心臓」をテーマとし、技術講演として (株)フィリップス・ジャパンの松島諒人先生に 「フィリップスの心臓MRI技術」を、また、一般講演として 岩手医科大学附属病院の 菅原毅会員より 「これからはじめる心臓MRI」と題して心臓撮像の基礎についてご講演いただきました。
 特別講演には、岩手医科大学放射線医学講座の 折居誠先生に 「循環器臨床から必要十分な心臓MRについて考える」 と題して、臨床でどのような情報を求められているのかを循環器内科医・放射線科医の立場からご講演いただきました。演者先生方、並びにご参加いただいた皆様有難うございました。、

 

 *会期中の質問の回答は以下になります。

Q1.挿入されているデバイスにもよると思うのですが、ペースメーカー挿入患者のMRI検査でCINE,T2BB,perfusion,LGEで一番アーチファクトの乗ってくるシーケンスや断面はなんでしょうか。また、それに対するパラメータ調整で工夫できる点などありましたご教授ください。
   
A1.挿入されているデバイスや位置によるところが大きいと思います。シーケンスでは、CINEが一番影響を受けると思います(perfusionは当院未施工)。当院ではパラメータの変更は行なっていませんが、撮像断面は複数撮像する様にしています。
   

Q2.遅延造影を2回撮像するということですが、1回目と2回目の間はどれくらい時間を空けますか。
   
A2.不整脈の患者の場合ですが、1回目を撮像したら、すぐに2回目を撮像します。
   

Q3.CINEと遅延造影のSA以外の二腔像と四腔像では左室心筋は全て含むようにしていますか。それとも中心含めて3スライス程度がいいでしょうか。

A3.CINEは3~4スライスで行っています。遅延造影は短軸で造影された箇所がある場合はそこを含む様に撮像します。
   

Q4.ポジショニングの際に左腕を少し高くして検査をすると思いますが、理由はなんでしょうか。また、下げて検査をした方がいい場合などありますか。

A4.当院では、全例で左腕を少し高くした状態で撮像します。腕の折り返しを防止できる場合があります。

    
Q5.T2のブラックブラッドの撮像時、single shotでDLRを使用して撮像したりすることはありますか。

A5.T2 black blood強調画像では、single shotを使用した場合、少しボケた画像になるので使用してはおりません。


Q6.心臓MRIのCINEですが造影後に撮影される場合、何分くらいで撮り終えることができますか。

A6.心拍数にもよりますが、3~4分程度です。

    
Q7.アミロイドーシス患者のTI設定に関して毎回悩んでいます。最終的に正常心筋はTI400〜450程になると文献で見ましたので、400〜450msに設定してRSIRとLGEの両方を撮影しています。成功した症例(綺麗に撮影できた症例)で具体的にどの程度のTI設定であったか教えていただきたいです。

A7.アミロイドーシスの遅延造影パターンを意識しながら、Look Lockerの画像を見て決めます。症例によってTIは様々ですが、400ms前後になることが多いです。少し長めのTIを設定するのがポイントだと思います。
   

Q8.造影後のT1 mapping は造影後何分で撮影されていますでしょうか。

A8.造影後のT1mapは現在撮像しておりません。今後撮像していく予定です。まだ行ってはおりませんが、CINE→遅延造影→T1mapで撮像しますので30分以内に撮像予定です。
 

                         以上


開催名:第38回岩手MRI研究会 

開催日時:2025年6月10日(火) 18時~20時10分

場所:Web開催

詳細
カテゴリ: イベント
公開日:2025年7
月2日
最終更新日:2025年7月2日

岩手
MRI
​研究会

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